2009年9月15日火曜日

グリッド→グリッドネットワーク→クラウド→複雑系ネットワーク


この1年半くらいの間、仕事も趣味もグリッドみたいな生活が続いていますが、取り組んでいる内にいろいろな発見がありました。
1.グリッドはクラウドであり、クラウドはグリッドであるということ
GoogleやAmazonがクラウド、クラウドと声高らかに叫んでいますが、要は貸す「リソース(資源、PC、サーバ)」がどこにあるのか?という違いです。GoogleやAmazonは自前でサーバをとんでもなく多く抱えているので次なるビジネスの布石としてその余剰リソースを開放している訳です。BDはそもそもリソース自体をほとんど所有せずに、リソースを貸し借りします。要するにGoogleやAmazonのクラウドの概念とも違うのです。
2.クラウドはネットワーク化されるということ
GoogleやAmazon、Sun や大学、研究所などもグラウドビジネスを開始していますが、まだまだクラウドはそのクラウドだけで閉じています。つまり「閉じたクラウド」です。グリッディも独自でクラウドを構成します。そのクラウド自体は非常にセキュアな殻に覆われているのですが、GRIDYクラウド同士が緩やかに連携し合って、全体として巨大なクラウドを形成します。最大42億台のPCやサーバを接続し、巨大な一台の仮想スパコンとすることができます。この仮想スパコンの無尽蔵の能力を使ってWebサービスを提供したら一体何ができるのでしょうか?想像するだけでワクワクします!!
3.複雑系ネットワーク
私たちがグリッドやクラウドを構築して行く中で、ある時私が加入している情報処理学会の会誌に「複雑系」の話題が出ていました。知り合いの研究者が複雑系を専門にやっていて、「火であぶった金網の上でカニを歩かせて何回こけるかの研究」をロシアで開かれた学会で聞いてきたとか言っていたので「何じゃそりゃ!?」と思っていたのが数年前、その学会誌の記事を読んで本当に驚きました。百年に一度のパラダイムシフトがこんなに身近に起きているとは・・・私たちが構築しているクラウドネットワークは「巨大な仮想スパコン」としての能力だけではなく、そのネットワーク(繋がり)自体が今までにない新しい概念であり、その繋がりをキーにして様々な新しいビジネスやサービス、また研究が派生していく可能性を秘めています。

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